先月の長期講習生のWinを見ていて、改めて「ナンパ」における大切なスキルを再確認したので書き記す。
彼の第一印象
話している感じで受けた印象としては、「色々と頑張って生きてきた非モテ」である(ごめん)。
勉強・仕事など、頑張るべきポイントでは全力を出した。
その一方で、「女性と関わる」という事を履修しなかったタイプの非モテである。まあ自分もこのタイプに近く、実際に長期でもこの系統は何人も見てきたので、初回面談の時点で「ああ、これはイケるわ」と確認をした。
のんちゃま一門には「頑張る非モテ」が非常に多い。
(あと男子校出身も)
初回面談+実地
初回の面談の際に、かなり細かく設定(年齢開示、仕事、過去の恋愛+現在の恋愛、今日何をしていた等)を作り込んだ。経歴が面白かったので、ここはかなり詳細に作り込めた。
しかし、初心者あるあるだが、最初のうちは緊張のあまり上記の設定が頭から飛ぶ。
まあ仕方ない。
会話する際も、ビクビクしながら、緊張して、声も小さい。笑顔も消えて、完全な真顔。
「無理やりやらされている感」が強かった。
特に、「居酒屋のバイト帰りです」と言った女子に対し、気が動転+緊張のあまりか「俺も居酒屋のバイト帰りで・・・」と真顔で返答した時は、絶句した。
なんでやねん!!!
また会話に占める打診+質問の割合も高く、相手に退屈されているような場面の多く散見された。
だからこそ「俺を信じろ」「俺の背中を見ろ」的なパフォーマンスで、似たような設定・声かけでオープンする姿を見せて、真似をさせた。
指摘+指導を繰り返し、このあたりは1〜3週目の実地で徐々に上手くなった。
また音声の聞き込みもかなり徹底しており、テンプレグダに対するテンプレのグダ崩しも、3週目の実地には高度に行えるようになっていた。
ただ3週目には、粘りが結構甘かったのでそこは厳し目に指摘した。
特に「今から帰ります」案件を即放流したので、「あの案件が粘れないなら、もう即れる案件なんて存在しないぞ」とキツめに指摘した。
この辺りからは「俺を信じろ」ではなく、「お前なら大丈夫」と発破をかけた。
迎えた最終週
そして迎えた4週目の実地。最終講習。
いきなり女子を居酒屋に連れ出したのだが、もう1ヶ月前からの会話からは全く考えられないような、別人のような男の音声が聞こえてきた。
これは結構ガチでビックリした。
本当に”別人”の次元なのである。3週目の指導の際に結構色々と指摘して、そこから1〜2週しか経過していないのに、ここまで人間は変われるのか・・・というレベルで「別人」になっていた。
素直に感心した。
会話も、ものすごく軽快に弾む。
「あ、俺、気がついちゃったわ」
「え、何?」
「これめっちゃ言われると思うんだけどさ」
「うん」
「マジで大切な事いうからちゃんと聞いてほしいんだけど」
「なになにw」
「・・・XX(女優)に似てるって言われるでしょ」
「ウケるんだけどwwwww」
上記のような、軽快で愉快な居酒屋トークを聞かされ。
その後、何のグダも発生せず、スムーズなホテルイン。
初回の実地でテンパって「お、お、俺も居酒屋のバイト帰りで・・・(小声」を見た身として、本当に成長のデカさに涙が出そうだった。
・会話の分量
・声の大きさ
・ユーモアの入れ方
どれを取ってもハイレベルな会話だった。もうこれは、立派な「1人前のナンパ師」と言い切って問題ない。
人間は変われる、しかし
改めて、人間は変われるという事を強く自覚した。
しかし、それはある日”突然”変わるのではなく、日々日々精進を続けて、小さな変化を積み重ね、それが目に見える形となっているだけなのである。
楽な最短ルートなんて、無い。
細かい指摘を1つ1つ、しっかりとクリアして、その上で徹底的に自己分析をして、自ら課題を設定して、乗り越えて・・・・その繰り返しにより、人は徐々に変わるのである。
そして最終的に、「自信」というパスポートを手にする。
これがあれば、もう怖く無い。
「俺を信じろ」「お前を信じろ」こういった言葉はもう、不要である。
自分で自分を信じられるフェーズになったのだから。
正しい自信の作り方
グレンラガンというアニメで、兄貴が弟子に向けて言う有名なセリフがある。
序盤では「お前が信じる、俺を信じろ」
中盤では「俺が信じる、お前を信じろ」
終盤では「お前が信じる、お前を信じろ」
最初から「お前を信じろ」「自信持て」と言われても、人間は簡単に自信を持てない生き物である。
特に非モテ。
だから最初は、兄貴を信じさせる。
そして徐々に変わり始めたタイミングで、「俺はお前を信じているから」と、少しずつ勇気をつけさせる。
そうすれば最終的に、自分で、自分を信じることができる。これが「自信」の作り方なのだと、改めて理解した。